ワークビザを自力で申請!必要書類や流れをまとめてみた

永住権・ビザ関連
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ニュージーランドに長期で滞在するには、何らかのビザを取得・保持しなければなりません。私は学生ビザで一番最初に入国し、その後学校を卒業した人達が申請できるポストスタディワークビザを経て、雇用主にサポートしてもらって申請できるワークビザに繋げています。

基本的にワークビザでは雇用主が指定されており、それ以外の職場で働くことはできません。つまり転職するとなると、新たにビザをサポートしてくれる雇用主を見つけてワークビザを申請しなければなりません。ビザをサポートしてくれる雇用主を探すのは簡単ではありませんが、難しいわけでもありません。私の場合はこれまでワークビザを3回更新し、転職してきました。今回は今勤めている職場のワークビザを更新する手続きを自力で行ったので、必要書類や申請の流れをまとめました。

ニュージーランドのワークビザは、たとえ同じ職場であっても、ビザの更新イコール最初から申請と同じです。なのですべての書類をまた1から準備する必要があります。2019年7月現在ワークビザの申請から完了までの期間は平均2〜3ヶ月となっており長い期間かかるので、申請を考えている方は早めに準備を進めていきましょう。

ワークビザ申請に必要な書類

ワークビザはオンラインで申請可能です。ワークビザにも色々なカテゴリーがありますが、私は一番一般的であるEssential Skills Work Visaカテゴリーにて申請しました。これはニュージーランドですでに働いている、もしくは内定をもらっている人が申請・取得できるビザです。フルタイムでの雇用が前提となります。

個人差はありますが、基本的な必要書類は以下です。

  • Employer Supplementary Form
  • Job Offer Letter
  • Job Description
  • Employment Agreement
  • Evidence of recruitment effort to hire New Zealander
  • Police Certificate
  • General Medical Certificate
  • X-ray
  • Passport
  • Photo of yourself
  • Qualifications or work experience relevant to your job offer

一目見て分かるよう、たくさんの書類が必要です。一つ一つ紹介していきます。

雇用主に用意してもらう書類

Employer Supplementary Form

これは雇用主に書いてもらうフォームのことで、この人物のワークビザをサポートしますよ、という移民局に対しての雇用主からの表明になります。フォームは移民局のホームページからダウンロードできます。

内容は雇用主の基本情報や、ワークビザをサポートする人物のポジションの説明、なぜニュージーランド人ではダメでその人を雇いたいのかなどを詳細に書く必要があります。

Job Offer Letter

これは、あなたを雇うことに決めました!という内容が書かれた雇用主からのレターです。雇用主に発行してもらいます。必要な内容が記載されていれば1枚程度の紙で大丈夫です。

Job Description

これはあなたの仕事内容が詳細に書かれたもので、雇用主に発行してもらいます。必要な内容が記載されていれば1枚程度の紙で大丈夫です。

Employment Agreement

これは雇用契約書のことです。雇用主から発行してもらいます。雇用形態や給料などがEssential Skills Work Visaカテゴリーの内容にしっかり則っているか確認しましょう。

2019年7月現在、Essential Skills Work Visaはlower-skilled、mid-skilled、そしてhigher-skilledの3つのskill-bandsに給料水準ごとに分けられています。

Immigration NZより抜粋

表のとおり給料ごとにスキルバンドが分けられており、それぞれ申請の条件や、ビザ取得後の条件が異なります。右上のANZSCOとは、オーストラリアとニュージーランドの職業リストのことで、各職種によってスキルレベルが数字で定められています。例えばRegistered nurse はスキルレベル1、対してBar Attendant &Baristaはスキルレベル4となっています。数字が小さいほどスキルレベルは高くなります。私は今回ANZSCOで2に定められている職種で、時給$21.25以上$37.49以下の間の給料をもらっているため、Mid-skilledとして申請しました。

Evidence of recruitment effort to hire New Zealander

Essential Skills Work Visaカテゴリーで申請するには、外国人にビザをサポートする前にまずそのポジションにニュージーランド人を雇用する努力をしたのか、証拠を提示する必要があります。これは新聞広告やリクルートメントサイトなどへの広告出稿や、ニュージーランドのハローワーク的存在である社会福祉や雇用をサポートする政府機関 “Work and Income”での人材探しなどにあたります。

私の場合は雇用主に、Trade Meというニュージーランドのウェブサイトに求人広告を掲載してもらいました。移民局には証拠の画像やURL、掲載期間や掲載頻度などを報告します。

またANZSCO4以下にあたる職種の場合はスキルレベルが低いと見なされることから、Work and Incomeで人材を探すことが必須となっています。

自分で用意する書類

Police Certificate

無犯罪証明書、別名警察証明です。これは出身国での犯罪経歴を証明する書類で、日本の警察に発行してもらいます。

日本にいる場合は住民登録している地域の警察署で発行してもえますが、海外にいる場合は、日本大使館や領事館を通して申請することなります。これまで私はニュージーランドから三回警察証明を発行したことがあり、さらに全て違う地域からなので軽くエキスパートのようになっています。笑

ニュージーランド国内で無犯罪証明書の発行を依頼できるのはオークランド、クライストチャーチ、ウェリントンだけしかなく、遠方でも基本的には直接訪れる必要があります。クイーンズタウンなど遠くに住んでいる人には厳しいですね😩 今回はウェリントンの領事館から発行依頼をしました。指紋採取があるので必ず本人が行く必要があります。

無犯罪証明書の発行には2〜3ヶ月と非常に時間がかかるので、早めに申請しましょう。もしワークビザの申請時に受け取りが間に合わない場合でも、無犯罪証明書を申請中であることを移民局に証拠(受領書など)とともに報告することもできます。ただし無犯罪証明書が届かない限り移民局も最終的にビザをおろすことはできないので、いずれにせよ早めに行動することをおすすめします。

またニュージーランドのワークビザ申請における無犯罪証明書の期限は24ヶ月となっているので、24ヶ月以内に発行された無犯罪証明書を移民局に以前提出したことがある場合は、新たに提出する必要はありません。

General Medical Certificate

これは健康診断書のことです。長期でニュージーランドに滞在する予定やすでに滞在している場合に移民局への提出が必須です。

36ヶ月以内に発行された健康診断書を移民局にすでに提出したことがある場合は、その間に健康状態が著しく悪化していない限りは再提出の必要はありません。ニュージーランド移民局ではパネルドクターを定めているので、自分の住んでいる地域のパネルドクターを探して健康診断を受けます。

e-medical (ドクターが直接オンラインで移民局に診断書を送ってくれるシステム)を採用しているパネルドクターであれば、自分でスキャンする手間が省けるのでおすすめです。

X-ray

上記のGeneral Medical Certificate とほぼ同じ条件で提出が義務付けられているX線写真のことです。こちらもパネルドクターで行うことができます。

Passport

充分な有効期間のあるパスポートを用意しましょう。ビザはパスポートの有効期限内しか発行されないので、パスポートの有効期限が迫っている人は事前にパスポートの更新をした上でワークビザの申請をすることをおすすめします。

オンライン申請の場合、必要なのは自分の写真や名前などの情報が載っているページのみになります。

Photo of yourself

肩上から頭までの顔写真です。移民局によって細かく画素数やサイズ、背景色などが定められているので、しっかり確認しましょう。

パスポートフォトとは条件が異なるので、プロのカメラマンに撮ってもらう方は注意してください。パスポートフォトの条件で撮ってもらっても移民局のサイト上では受け入れられない可能性があります。

移民局のホームページ上ではプロのフォトグラファーに撮ってもらったほうが写真が承認される可能性が高いと書いてありますが、私は毎回自分のスマートフォンのインカメで撮っています。顔に影がでているとNGだったりと細かい決まりがあるので何回か失敗しましたが、最終的には承認されたので、お金がもったいない!という方はぜひ自分でやってみてください。

Qualifications or work experience relevant to your job offer

今回のジョブオファーに関連する学歴や資格、職歴の証拠書類のことです。私は関連する学校の卒業資格の書類と、賞歴、昔の職場のジョブオファーレターやpayslip(給与明細)を提出しました。

関連する学歴や資格、職歴がなくてもワークビザの申請は可能ですが、あったほうが良いのは間違いないので、何か提示できそうなものがあれば提出することをおすすめします。

申請と審査の流れ

必要書類がそろったらオンラインで申請します。ざっくりワークビザ取得までの流れは以下です。

  1. 仕事を探す
  2. ジョブオファーをもらう
  3. ビザ申請に必要な書類を集める
  4. オンラインにてビザ申請
  5. 移民局のオフィサーより連絡
  6. ビザ発行
  7. 仕事開始!

冒頭にも述べたとおり現在はワークビザ発行までに通常2〜3ヶ月かかる上、万が一移民局から疑惑の目を向けられたり書類に不備があったりと何か問題があった場合、半年ほどビザの発行まで時間がかかってしまう可能性もあります。

すでにニュージーランドに滞在していて、新しいビザを申請しているものの間に合わず現在のビザの有効期限が切れてしまうと、Interim Visaという仮のビザが発行されます。

この仮ビザの間は、ニュージーランドには滞在していられるものの(むしろ基本的にニュージーランドから出国できません)、ほとんどの場合働くことができなくなるので、充分余裕を持ってビザの申請にはのぞみましょう。

ではでは、ワークビザを自力で申請する方法のまとめでした。何事もなく、早くビザがおりますように!