日本人にとっては鬼門のIELTSライティング。特にアカデミックのタスク2はハイスコアを取るのが難しいです。
その理由はさまざまですが、英語論文の形式に慣れていないことがまず一つ。
自分の好きなように文章をだらだらと書いたところでハイスコアは取れません。
しかしあらかじめ決まった構成パターンにあてはめて書いていけば、文章の組み立てを考える手間が省けるので、ぜひこれから紹介する構成を活用してみてください。
5.5~6.0のスコアであれば、この構成に沿って書けば、そこまで難易度の高いボキャブラリーを使ってなくても取ることが可能です。
ハイレベルのボキャブラリーを多く組み込めば、7以上のスコアも取れるでしょう。
主要な6つの問題パターンと構成例
アカデミックのタスク2では、あるトピックについての意見や議論、問題などが簡潔に議題として与えられ、それについて的確な回答をすることが求められます。
エッセイは250文字以上(単語数)書くことが義務付けられており、足りないと減点されるので、確実に時間内に250字以上は書けるように訓練が必要です。
タスク2の問題は、だいたい6つのパターンに分けることができ、パターンごとに、異なる構成のエッセイを書くことになります。
この問題パターンと、それに応じたエッセイ構成を覚えれば、本番であせらず、構成にあてはめて書きだすことが可能になります。
それでは、6つの異なる問題パターンと回答のエッセイ構成例を紹介していきます。
1. Opinion (Agree or Disagree)
意見を聞かれている問題。賛成なのか反対なのか。
問題文の例:
To what extent do you agree or disagree?
What is your opinion?
★回答には自分の意見が必要。どのくらい賛成なのか反対なのかも書く。
エッセイの構成パターン1 (意見が100%賛成または100%反対の時)
- Introduction- 自分の意見 (完全に賛成なのか完全に反対なのか)を述べる
- Body 1-1つ目の賛成 (または反対)の理由を述べる
- Body 2- 2つ目の賛成 (または反対)の理由を述べる
- Conclusion- 改めて自分の意見を述べる
エッセイの構成パターン2 (意見が100%賛成または100%反対ではない時)
- Introduction- 自分の立場 (例:賛成する部分は多少あるものの反対の立場をとる)を述べる
- Body 1- 多少賛成である理由を述べる
- Body 2- 反対の理由を述べる
- Conclusion- 改めて自分の意見を述べる
2. Advantages or Disadvantages
長所と短所(メリットとデメリット)は何なのかを聞かれている問題。
問題文の例:
What are the advantages and disadvantages?
Discuss the advantages and disadvantages?
★回答には自分の意見が不要!
エッセイの構成
- Introduction- 長所と短所があることを述べる
- Body 1- 長所の理由を述べる
- Body 2- 短所の理由を述べる
- Conclusion- 改めて長所と短所があることを述べる
3. Discuss Two opinions
2つの異なる意見について、自分の意見を聞かれている問題。
問題文の例:
Discuss both views and give your opinion.
Discuss the advantages and disadvantages and give your own opinion.
※2のadvantages or disadvantagesエッセイとは異なるので注意!
★回答には自分の意見が必要。
エッセイの構成
- Introduction- 異なる2つの意見があることを述べた上で、自分の意見を述べる
- Body 1- 1つ目の意見(または長所)の理由を述べる
- Body 2- もう一方の意見(または短所)の理由を述べる
- Conclusion- 改めて両方の意見を要約した上で、自分の意見を述べる
4. Advantages Outweigh Disadvantages
長所と短所(メリットとデメリット)どちらが上回っているのか聞かれている問題。
問題文の例:
Do the advantages of this outweigh the disadvantages?
Do the benefits outweigh the drawbacks?
Will this have more positive or negative impacts?
※2のadvantages or disadvantagesエッセイとは異なるので注意!
★回答には自分の意見が必要。
エッセイの構成
- Introduction- メリットとデメリットどちらが上回ると思うか、自分の意見を述べる
- Body 1- メリットの理由を述べる
- Body 2- デメリットの理由を述べる
- Conclusion- 改めてどちらが上回ると思うか、自分の意見を述べる
5. Problems and Solutions
問題、その原因や影響、解決策について聞かれている問題。
※以下数パターンの問題があり、大体似たようなエッセイ構成になります。
問題文の例:
1. Causes & effects (原因ともたらす影響)
Discuss the causes and effects of this disturbing trend?
2. Causes & solutions (原因と解決策)
What are the primary causes of this and what solutions can you suggest?
3. Problems & solutions (問題と解決策)
What are the main problems of this and what solutions can you suggest?
エッセイの構成 1. Causes (reasons) & effects (原因ともたらす影響)
- Introduction- 問題文を要約し、原因と影響をこのエッセイで明らかにする旨を述べる
- Body 1- 問題の原因を述べる
- Body 2- 問題によってもたらされる影響を述べる
- Conclusion- 改めて問題文、Bodyで明らかにした原因と影響を要約する
エッセイの構成 2. Causes (reasons) & solutions (原因と解決策)
- Introduction- 問題文を要約し、原因と解決策をこのエッセイで明らかにする旨を述べる
- Body 1- 問題の原因を述べる
- Body 2- 解決策を述べる
- Conclusion- 改めて問題文、Bodyで明らかにした原因と解決策を要約する
エッセイの構成 3. Problems & solutions (問題と解決策)
- Introduction- 問題文を要約し、問題と解決策をこのエッセイで明らかにする旨を述べる
- Body 1- 問題を述べる
- Body 2- 解決策を述べる
- Conclusion- 改めて問題文、Bodyで明らかにした問題と解決策を要約する
6. Double question
2つの異なる質問をが混じった問題。イレギュラーパターンです。
問題文の例:
Why do we need music? Is the traditional music of a country more important than the international music?
In what way has technology affected the types of personal relationships? Has this become a positive or negative development?
エッセイの構成
- Introduction- 問題文を要約し、エッセイで書く回答(意見)を簡潔に述べる
- Body 1- 1つ目の問題の回答(意見)を述べる
- Body 2- 2つ目の問題の回答(意見)を述べる
- Conclusion- 改めて問題文、Bodyで明らかにした意見を要約する
まとめ
ここではざっくり6つの問題パターンとエッセイの構成パターンを紹介しましたが、いかがでしたか?
IELTSに出てくる問題のほとんどが上記いずれかのパターンにあてはまります。
特にAdvantages and disadvantagesという単語は色々な問題文に出てくるものの、ちょっとした違いでパターンが異なるので、注意が必要です。
問題文が何を聞いているのかを正確に把握することは、スコアを確実に取るために欠かせません。実際に、Task responseはライティングの評価基準の1つとされています。
この記事に書いてある問題文の例を参考にして、どの構成にあてはめて書けばいいのか判断してみてください。
あとは練習あるのみ、です 😎
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